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年月日

 2022年11月12日(土)
 14時~16時

催し  第4回本部理事会
場所
 リモート会議で実施
 
 
 

会長からのご挨拶


公益社団法人米沢有為会
会長 大滝 則忠 
就任 2017年就任 
1944年 川西町玉庭 生まれ
前国立国会図書館長(第15代)
元東京農業大学教授(図書館情報学)
 
米沢有為会創立130周年を迎えて

 このたびは、米沢有為会のホームページにアクセスしていただき、 ありがとうございます。このホームページでは、 米沢有為会に関する多様な情報を発信していますが、 今後ともますます進展するデジタル情報流通社会にあって、内容を一層充実できるように取り組んでいます。お気づきの点について、忌憚なくご教示いただくことができれば幸甚です。
 
 米沢有為会は、山形県南部、置賜(おきたま)地方の3市5町の郷土若人のための育英団体です。 社会に有為な人材の育成を目的として活動し、その歴史は1889(明治22)年に遡り、 本年2019年には創立130周年の節目を迎えています。本年は、創立130周年記念式典を6月22日に米沢において定時総会と同日に開催し、前後して各支部での祝賀行事を開催いたします。また、各種の記念事業と同時に会員増キャンペーン及び募金活動に取り組む計画です。これらの動きはこのホームページ上でお知らせしますので、様々なご理解ご支援のほどをお願い申し上げます。
 
 さて、米沢と上野の間、300キロメートル余の鉄路は、今は一睡の間の約2時間で、乗客を運んでくれます。一方、前世紀末から急速に進展したインターネット上の迅速な情報流通は、社会の仕組みに大変革をもたらしています。創立130周年の節目にある米沢有為会も、様々な社会環境の変化に敏感に適合しながら、活動する必要があります。
 
 江戸時代には、米沢と江戸の間の往来に、片道7泊8日を要したと聞きます。奥羽本線が福島から米沢まで開通するのは1899(明治32)年のことであり、東北本線の仙台開通が1887(明治20)年末なので、米沢開通までは、徒歩で福島に出て汽車に乗車したことでしょう。1889(明治22)年、有為会(3年後に米沢有為会と改称)が当初、同郷の在京学生会として創立されたのは、このような時代でした。当初の会則に目的として「米沢一円の福利を謀るを以て主眼とし、且つ互ひに智識を交換し思想を練磨し、並に親睦を厚ふするに在り。」と定め、翌1890(明治23)年夏には米沢と山形等に会員勧誘の遊説を行い、その年末までに会員429名を有する置賜同郷人の全国的な親睦団体となりました。
 
 この親睦団体が約20年の助走期間を経て、同郷学生を経済的に支援する育英事業に着手し、育英団体として脱皮を果たしました。米沢有為会は、1909(明治42)年に寄宿舎興譲館寮を東京に開設、その2年後の1911(明治44)年には奨学金貸与制度を開始、さらに1914(大正3)年に仙台、1930(昭和5)年に札幌にそれぞれ興譲館寮を開設しました。その偉業は、創立以来の伝統である、郷土愛に立脚し、会員同士が闊達に親睦及び切磋琢磨する基盤があってこそ、達成できたと思う次第です。
 
 米沢有為会の戦後は、戦禍で灰燼に帰した東京と仙台の寮の再建から始まりました。戦時中に途絶していた奨学金貸与制度も、戦後8年で会員寄附により再開されました。その後、1955(昭和30)年に山形興譲館寮を開設、これらの学生寮は、昭和末までに山形と札幌はそれぞれ使命を果たして歴史を閉じたものの、今なお東京と仙台で活動を維持し、奨学金貸与制度と共に、同郷学生を経済的に支援する育英の志を共有する会員間の交流を通じて、世代を超えて継続され、多くの有為な人材を輩出しております。このように明治以来、上杉家歴代当主から物心両面にわたる親身のご支援も仰ぎながら、先人が数々の苦難を乗り越えて、育英団体としての活動を持続してくれたお蔭で、今日を迎えことができています。初期の会則に示された「米沢一円の福利を謀る」目的は、2013(平成25)年の公益社団法人移行の際の新定款に「この法人は、育英事業その他の学術及び文化の振興等に関する事業を行い、置賜…に関わる有為な人材の育成及び地域の福利の増進に寄与することを目的とする。」と明記されて、変わらず今日に受け継がれています。
 
 米沢有為会創立130周年に際して定めた活動ビジョンには、活動目標として「未来を担う置賜若人の夢を育英活動で支援する」及び「置賜の教育・文化・産業等の振興に貢献する」を掲げました。老壮青男女の会員が共に、これら目標を達成できるよう記念事業等に取り組み、広く社会のご支援を得ながら、今後の活動が深められるように取り組みたいと存じます。
 
 むすびに、米沢有為会の活動が、今後とも置賜3市5町を郷土として共にしている同志を中心に、 社会の各分野でご活躍の多様な方々を会員としてお迎えすることにより、 刺激が多い交流の場として一層活発になることを期待しております。 郷土置賜の在住者及び出身者はもとより、郷土に何らかのご縁がある方々、 さらに広く米沢有為会の趣旨にご賛同いただける方々に、会員としてご参画いただきたくお誘い申し上げる次第です。
 
 

 2019(平成31)年1月
  

 
 
 

 
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